タイ、バンコクでももちろんですが、お寺がたくさんあり、そしてお坊さんがいらっしゃいます。
日本の普段の生活ではあまりなじみがありませんが、黄色い袈裟を身に着けた複数のお坊さんを早朝の時間帯(6:00-8:00位の時間帯)で見かけます。
この時間帯にお坊さん達は托鉢といって、鉢を首から下げ、歩きまわり、人々から施しを受けます、一方のタイの人たちは、輪廻転生の考えからタンブン(徳を積む事)をします。
タンブンをした人にお坊さんは経文を唱えます。
輪廻転生は、人は生まれ変わるとの考えで、今世で徳を積んで、良い来世に、また、家族、友人、周りのあらゆるものに良いことがありますように、といった考えでタンブン(徳を積む事)をします。
タイの仏教では女性は穢れた存在となり、女性はお坊さんに触ったり話しかけたりすることは許されませんので、タイの公共の場でお坊さんを見かけた場合、女性は気をつけましょう。
私のベトナム人の友達は、これらの事情を全く知らず、BTSでお坊さんの隣の席が空いたのですかさず座ったところ、車内の全員が驚いた顔で彼女を見、同時にお坊さんが速攻席を立って行ったと言っていました。
その土地の基本的な作法は、知っておく必要がありますね。
話によると、穢れた存在の女性に触ったお坊さんは、それまでの修行の努力が水の泡になってしまうと言います。
ですのでタイの女性達は公共の場でお坊さんが近くに来た場合、距離を置いたり、場所を移動するなどの配慮をします。
タイでは男性は僧侶として正式に出家が可能ですが、女性は僧侶 (尼)とは認められません。
そして、男性は短期出家というのもよく行われ、ショートプログラムのように1-4か月位の期間で仕事を休んだり、転職の間、または新卒で働く前に短期出家をし、気持ちを引き締めるのだそうです。
出家をすると言うことはこの仏教国ではとても名誉なことですが、すぐに還俗も可能です。
高僧なのか、修行僧なのか、短期プログラムの僧なのかは見分けは尽きませんが、どちらにしても出家は名誉なことなので、出家できるチャンス(普段は忙しいけどまとめて休暇が取れたなど)には出家をします。
また、出家している間はお寺に無料で暮らせるので、生活が厳しい人や近隣諸国の人も出家しお寺で暮らす間に学校に行ったりする人もいたりするようです。
会社によっては、出家が理由の場合、休暇が取れる会社もあったりするほどです。
また、お寺に行くと白い衣を着て修行生活をする女性(タイではメーチーと呼ばれます)も見かけます。
友人に聞いた話ですが、女性は正式な僧侶とは認められないが、色々な事情で行く場のない人がお寺にメーチーになって滞在し、お寺の雑用をして生活をする場合があると、聞いたことがあります。(もちろんそうでない人もいます)
メーチーも托鉢をする場合がありますが、正式な僧侶ではないため、タンブンをする人は少ないようです。
逆に瞑想ブームでタイに瞑想に来る外国人が多く、欧米の女性がメーチーとして生活している人も見たことがあります。
男性で僧侶になる場合の戒律と、女性でメーチーになる場合の戒律の数も倍以上に違いその違いは歴然です。
国によって、宗教のとらえ方、規律などが違うのはもちろんですが、ミャンマーでは女性も正式に出家ができるようで、えんじ色の袈裟を着た博士号を持っている女性の僧侶と会ったことがあります。
出家まではいかなくとも瞑想をして普段の生活に変化をつけるのもいいですよね。