ケララで起きた珍事件、今回はアーユルヴェーダの宿で出会ったスイス人の女性についていったトリチュールでの珍事件の話と、前回に引き続いてインドの結婚関連の話です。
バスに揺られて1時間トリチュールの街へ
いつものように、知り合った人と色々話をして、その人達についていく私の得意技、金魚のフンの旅でトリチュールに行ってきました。
彼女は、スイス人のクリスチャンで、スイスでは女性の自立にかかわる仕事、そしてインドの女性の自立を助ける施設などでボランティアに数年間断続的に関わっていて、クリスチャン繋がりでアーユルヴェーダを体験するために来たのだとか。
教会のシスターに紹介してもらったので安心だし、部屋の宿泊料も安めなので、暇つぶしもかねて来たのだとか。
ちょうどこのころアーユルヴェーダの施設では5人のマレーシア人(インド人)グループが去ろうとしていたので、一人寂しくなることもなく、私的には大歓迎。
私も暇なんだよ~と、話は盛り上がり、毎日散歩をしたりランチ、お茶とお互い暇なもの同士仲良くなったんですね。
数年にわたりインドにボランティアで訪問しているので、インド人の生活に密着した情報を色々知っています。
逆に私は、インドから外に出たインド人と繋がっていたので、おそらく外国で働いているインド人はそれなりの裕福な家庭に育っているので、情報が偏っていると改めて思いました。
このスイス人の女性Sとは、毎日数時間色々な話をして、彼女の暮らすスイスの話、女性の自立をサポートする仕事、また、女性の囚人の話など、普通の生活では触れることのない話を聞きとても興味深い話を聞きました。
いざ、トリチュールに出発
さて、そんな彼女についていった金魚のフンの旅の行き先はトリチュール。
まず、英語ではThrissur 発音はトリーシャみたいな感じですが、どこなのか分からなかったのですが、全然こだわりのない私はついて行ったんです。
一人だったらおそらくアーユルヴェーダのマネージャに頼んでもらった車で近場に行って冒険はできないのは確実だったから、これはシメシメといった感じです。
私は金魚のフンなので、Sにただ付いて回りましたが、トリチュールは面白い場所です。
トリチュールってどんな街?
ここで、簡単なトリチュールの説明です。
トリチュールの場所はケララ州のおおよそ中心部にあり、人口32万人の街。
インドといえば、ムンバイとかデリーとか大都市は有名ですが、トリチュールに行ってきたと言ったら日本人的にはかなり通ですが、ヒンズー教の人にとっては有名な場所の一つでもあります。
トリチュールではプーラムというヒンズー教の祭典が行われ、トリチュール・プーラム(Thrissur Pooram)と名があるくらい有名なお祭りです。
簡単に説明すると、2か所のお寺で女神デヴィを称える祭典。
それぞれのお寺にケララの選りすぐりの象が50頭集められ、きらびやかな装飾をして、僧が象に乗り、パフォーマンスをするのだとか。
30時間にも及ぶ長い時間実施される祭典ですが、宗教的な意味ではもちろんの事、観光としても有名、一見の価値ありだそうです。
どのようなパフォーマンスか、動画で見ることが可能です。
では、話をもどして、トリチュールへGO!。
ローカルのバスに乗って1時間以内、着いた場所はバスターミナル。
ここで、Sから教えてもらった事、もしインドで一人で旅行していて、道に迷ったりした時には女性に尋ねるのがいいとのこと。
Sは、女性(可能であれば家族連れ)を探して話かけます。
そこをどこからともなく男性が割って入ってくるのに気づきましたが彼女がは無視。
ふんふん、納得。これはいいアドバイスです。
見ず知らずの人の結婚式に飛び入り参加
バスターミナルから数分歩いて道に迷い気味。すると、Sが道路の向こう側を見ています。
「S,どうしたの?」
「あれは、結婚式だと思う」
「どれどれ?」
なんにでも興味深々な私は道路を渡って、ジロジロとみていると、誰かが寄ってきました。
私は構わず、質問。
「すみません、これは結婚式ですか?」
すると、後ろから誰か別の人が来て答えます。
「そうだよ、結婚式だよ。」
「サリーとかみんな着てるんですよね?写真撮りたいんですけどできますか?」
すると、その人は、こっちだよと言って、階段を上り、ホテルの中にずんずん入っていきます。
受付のお姉さんに、何やら話して、中に入れてもらいました。
でもSはインド風のシャツにスニーカー、私はネパールで買ったシンプソンの刺しゅう入りのTシャツに、ブカブカズボンに、サンダル。
どう見ても浮きます。笑
私は、単純に写真を撮りたかっただけなんだけど。伝わってるかな?
地下から、3階まで案内と説明をしてもらった後、大勢の人が食事をしているホールに置いていかれました。
「S、じゃあ帰ろうか」
「そうだね、せっかくなのでお祝儀とか渡せればいいんだけどね」
とか言っていると、他の男性が来て、こっちこっち。ご飯だよと案内されます。
私もSも、
「私達はただの観光客で、前を通りかかったら結婚式だというので、写真を撮りに来ただけなので。。。」
「あっそう、こっちだよ」
この人話聞いてる?と私もSも思いました。
でも、そうこうしているうちに周りに3人、4人と私たちに食事をさせようとする人が増えていきます。
困った。。。どうする?
Sは、「いやいや、私達はこのまま帰ります。」
そこで、私は、その男性に質問。
「もしかして、インドでは、誰でも結婚式に来てご飯食べる習慣とかあるんですか?」
男性は何も言わずに、微笑みます。
いつか台湾で聞いた話を思い出したんですね。
結婚式は人が多ければ多いほど良いことで、誰も知らない通りがかりの人が、ご飯食をべにくるらしい。
そこで、私は一大決心。
「S、きっと歓迎してくれてるんだよ。食べよう!」
心の中で(あなたは白人で、私はシンプソンのTシャツだから、目立つんだよ。笑)と思いながら、お祝いの食事をいただくことにしました。
今度は隣に違う人が座って、出されるものが何なのか説明してくれます。
私が、日本人だというと、これは辛いから食べちゃダメなど、親切に説明してくれます。
こんな感じで次から次へとひとさじずつ給仕されます。
ホールは広くて、列ごとに食べ終わっておいてある葉っぱを紙のテーブルクロスごとガーっと丸めて捨てます。
そして、また新しくセッティングを始めて行くのですが、ここで初めて手で食べる挑戦をしたところ、うまく食べれずなかなか終わりません。
隣の人が、一回やめて、違うテーブルでもう一回食べればいい。と言います。
え?第2ラウンドありなの?
因みに、このお給仕をしてくれている女性の来ているサリーはケララのものだそうです。
(確か色がケララの地のものと説明を受けました。)
今回の新郎新婦を発見
よくよく考えると誰のお祝いなのか知らずにただ飯だったので、最後にステージにいる新郎新婦の写真を撮らせていただきましたよ。
親類であろう人達にお祝いとお礼(ごちそうさまでした!)を言って結婚式を後にしました。
そして、近くを歩いていたら、この写真を見つけました。
Sが、この写真を見て、
「きっと、この二人はこの写真撮影で会うのが2回目とかで、
今日の結婚式で会ったのが3回目とかよ。」
私には理解ができないなあと思いましたが、この後、前回の記事でも書いたとおり、
マダムXの話などで、今では本当なんだなあと思うのでした。
自由というのは必ずしも良いことではなく、定められている事に従うことも時と場合によっては必要なのだなあ、と思いました。
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